O・Kさん(イメージ画像)

プロフィール

名前:O・K様
性別:女性
愛さんさん歴:平成30年7月14日〜現在

「はちじ~、はちじ~、はちじ~」
夜の20時前に、誰もいないフロアに大きな声だけが聞こえ、やせ細った身体で、硬い表情のまま、事務所前のデイサービスの机の周りをぐるぐると歩き回る姿。
話しかけても、決してやめようとはしません。
これは、入居時から約3ヶ月程度続いた様子です。

精神科病院から退院後、自宅にて長男や親戚のお世話になったものの、自宅でも徘徊を何度もする、片時もじっとしていない状況。
お風呂にさえ、水を怖がり入ることができない、ご飯も一度に大量に食べるという状況。

そんな状況が続き、親戚も長男も精神的に疲れてしまい、お世話をしてもらえる施設を家族総出で探したそうです。
ただし、本人その時は60歳。高齢者が使える介護保険サービスについては、65歳にならないと使えないサービスが多い中で、狭間にある年齢で、入居できる施設もなかなかなく、非常に困ったという状況でした。
そこに障がいの相談支援から、就労支援のサービスをうけながら、入居も可能な愛さんさんビレッジに入居することになりました。

入居時、薬に対する依存、人に対する依存、水分に対する依存など、依存傾向が高く、衝動的な行動に出ることや、行動障害が出ることが多い状況は、まったく変わりませんでした。
むしろ、環境の変化から、排便に対する依存も増すなど悪化する様子も多くなりました。
そんな中でも、ご本人の目標として、自宅で編み物教室を開きたい、と話をする様子や、編み物をする様子、ピアノをする様子など、次第に本人の生活が、職員の統一した支援、自立支援介護の基本的ケア(水分・排泄・食事・運動)により整えられてきました。

さらに、目標であった就労継続支援B型事業にも1年をかけて利用開始することができ、本人の毎日の生活の中に、就労という役割が加わることになり、社会的な交流も増し、できることも増えることで精神的にも身体的にも安定した生活が送れるようになりました。
特に、体重については、就労開始以降、館内の清掃作業や、消毒作業実施していく中で、約10キロ増にてBMI値も改善することができました。

以前の状態から本人振り返った時のインタビューがあります。
その中では、「昔は、一人でお風呂も入れなかったけれど、入れるようになった」、「ご飯もおかゆにしてもほとんど食べることができなかったけれど、食べれるようになったし、体重も増えたんですよね、40キロになった」と笑顔でお話をされるほどに改善されています。

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