プロフィール

名前:菅原 洋介
所属:一般社団法人イトナブ石巻
愛さんさん勤務歴:平成27年2月から平成30年5月
愛さんさん所属先:塩竃事業所事務部所属(就労継続支援A型)

私は、母親の出産障害により先天性の脳性麻痺になり、手足と言語が不自由です。愛さんさんに入社するまでは、家から近い就労支援B型の施設に通っていました。その施設に通う日々は、それなりに楽しく自分の中ではそれなりに満足していました。しかし、2011年3月11日の東日本大震災をきっかけに、私の日々は一変。

私がこれまで通っていた施設では、非雇用型のため施設の運営のために強制的に時給が下げられました。私は、この時に「雇用」について真剣に考えるようになりました。そして、A型施設も含めた就職活動が始まります。

しかし私の就職活動は、非常に困難な道のりでした。身体が不自由であるため事務の分野で仕事を探そうとすると言語障がいが要因となって、選択肢が狭められてきます。当時よく面接などで「言語に障がいがあるから事務の仕事は無理ですね」と言われたことを覚えています。この経験から分かったことは、この世の中で、障がい者の事務作業は主に電話対応しか多くの雇用主は考えていないことが多いということです。

私はA型にステップアップすることを諦めかけていましたが、そんな時、愛さんさん宅食、代表の小尾さんに出会いました。早々に見学に行き、実習をし、そして面接へと進んでいきました。面接の時に小尾さんが仰った、今でも忘れない言葉があります。「電話対応なんてできなくていい、パソコンでして欲しい仕事がいっぱいある」私にとってこの言葉は「救い」となりました。今までの苦しさが晴れた瞬間だったことを今での覚えております。

愛さんさん宅食で学んだことは、一つひとつの仕事を責任持って果たしていくこと、言語に障害があっても的確に伝える術を身につけること、そして一つのチームのまとめ役として個人個人を大切にすることです。これらは今働いている会社でも大変役に立っており、深く感謝しております。

さらに私は、行く末を見越して在宅で仕事ができるようになるために代表の小尾さんのご紹介を通じて、今働かせていただいている「イトナブ石巻」のご協力のもと、アプリ開発を中心としたプログラミングを勉強しました。1年半以上、愛さんさんで働きながら学び続けた結果、現在こちらの会社で働かせていただいています。

イトナブ石巻への入社の相談の際に、弊社代表の古山から興味深い言葉をいただきました。「電話対応なんてできなくていい、持っている独自の目線で障がい者向けのITサービスを開発して欲しい」なんと、小尾さんと同じことを仰いました。わたしは類は友を呼んでくださったと思っています。

今、私は社会問題にコミットしたITサービスを開発しています。就職活動でたくさん苦しんだ私が今、一般の会社で働いています。もちろん「ラッキー」という面もありますが、すべてのきっかけは、愛さんさんが入り口を大きくしてくださったこと、そして入ってからいっぱい訓練してくださったことです。

愛さんさんは、障がいがある人へ「夢」を与える会社だと思います。私は別の会社で働いている今でも、愛さんさんで学んだ日々を忘れることがありません。今、愛さんさんで学んだことが大きく役に立っているからです。愛さんさんで働いた期間は、私の人生のキーとなっています。多くの方がこうしたチャレンジの場をを活用してさらに、次のステップに挑まれることを深くお勧めします。

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